本文へジャンプします。

IMAGINE ONE ASIA

ここで、ひとつに。

  1. ホーム
  2. ここで、ひとつに。
  3. 【第一回】チヂミとチマチョゴリから紐解く韓国の文化(名古屋韓国学校 ソン先生・カン先生)

2023年03月03日

【第一回】チヂミとチマチョゴリから紐解く韓国の文化(名古屋韓国学校 ソン先生・カン先生)

アジア競技大会は、4年に1度開催されるアジア最大のスポーツの祭典です。この大会は、アジアのトップ選手が集い、己の力を発揮する最高の場です。
これまでも、多くのアスリートや競技経験者の皆様にお話を伺ってきました。
インタビューを通じて、愛知・名古屋に大会を迎えるに際して、私たちがどのように大会と関わり・どう楽しめば良いか、たくさんのヒントを頂きました。

第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋)のスローガンは「IMAGINE ONE ASIA ここで、ひとつに。」
アスリート達とともに、私たちもアジアとひとつになるために、各国の文化についてもピックアップしてみたいと思います。
そこで、今回は「ASIAN GAMES NEWS」(大会通信)VOL.4(PDFファイル)で取材した記事の中から、特に反響の大きかった「アスリートのパワーの源をリサーチ! アジアングルメ調査隊 チヂミ篇」を拡大版としてお届けします。
本日の夕飯にも簡単にできる、本場のチヂミレシピから韓国の文化・生活まで、2回に分けて韓国のお話をご紹介します。


(※一部、写真撮影時のみマスクを外しています。)

 
■お話を伺った方
名古屋韓国学校 ソン先生、カン先生


料理も日本語もとてもお上手。チヂミレシピだけではなく、韓国の文化についてもとても丁寧に教えていただきました。
とも、まーこが着用したチマチョゴリは、ソン先生からお借りしました!


■interviewer
組織委員会 とも、まーこ


今回が初取材。緊張しながらも楽しく韓国の文化に触れることができました。
チヂミ作りのみの予定でしたが、突然出てきたチマチョゴリに驚き、恥ずかしがりながらも、最後は笑顔で撮影に応じてくれました。


本場のチヂミレシピはこちらをご覧ください。
「ASIAN GAMES NEWS」(大会通信)VOL.4(PDFファイル)




 
組織委員会 とも
チヂミ料理は、韓国の方にとってどのような料理でしょうか?

カン先生
韓国では、「雨の日はチヂミ」と言われるくらいポピュラーなメニュー。たっぷりの油でチヂミを焼く音が雨の音を連想させるという説や、雨の日は買い物に行かず、冷蔵庫の中にある食材で出来るチヂミがよく作られるという説などがあります。

ソン先生
チヂミは韓国の家庭料理で、野菜や海鮮などの冷蔵庫の中にある具材をたっぷり入れて作ります。ですから、特に「これは必ず入れないといけない」という具材は決まっていません。
日本のチヂミは生地がたくさんで全体的に黄色い料理というイメージがありますが、韓国の家庭で作るチヂミは、生地はつなぎ程度のものなので、具材が多く、とてもカラフルですよ。

組織委員会 まーこ
とっても美味しそうですね!具だくさんで、ボリュームがありそうですね。

カン先生
はい、栄養もたっぷりですよ!野菜嫌いな子どもがいる家庭では、野菜をミキサーで細かくしてチヂミに入れます。日本でも野菜を細かくしてハンバーグに入れますよね(笑い)


 
組織委員会 とも
本場ならではの食べ方もあるのでしょうか?

ソン先生
お店のチヂミは四角にカットされていることが多いですが、家庭ではお皿の上で、チョッカラ(金属の箸)で切り分けながら食べます。
韓国の中でも地域によって具材に特色があり、長いネギをそのまま入れる地域もあります。その地域では、ネギに沿って細長くちぎって食べたりします。
私の家では、庭で育てた生唐辛子を生地やつけダレにトッピングして食べます。

組織委員会 まーこ
唐辛子を家庭で育てているんですね!

ソン先生
はい、韓国では庭がある家では家庭菜園で育てている家も多いです。
日本では唐辛子といえば鷹の爪のイメージがあるかもしれませんが、韓国では日本のものより一回り大きく、そこまで辛くない品種が一般的です。
「ししとう」より少し辛いほどです。そのまま生で食べる方もいますし、ピーマンの代わりに唐辛子の肉詰めにして食べるのも美味しいですよ。
私たちは唐辛子をよく料理に使うので、実際に食べなくても香りで辛いものと、そうでないものが分かります!

組織委員会 まーこ
先ほど唐辛子の肉詰めをいただきましたが、辛さはなくとても美味しかったです!
チヂミを美味しく作るコツなどはありますか?

カン先生
チヂミは天ぷらと同じで、生地を冷やしてから焼くとサクサクになります。
後はたっぷりの油で焼き揚げることですね。やはり焼き立てで食べるのが美味しいですよ!


 
組織委員会 とも
チヂミについていろいろと知ることができました。
今回、チマチョゴリも着させていただきましたが、チマチョゴリはどのようなときに着る服ですか?

カン先生
チマチョゴリは、結婚式などで新郎新婦と親族が着用します。
基本的には、お祝いの場や伝統行事で着ることが多いです。旧正月や旧盆、結婚式など日本の方が晴れ着姿になるタイミングと似ていますね。
祖母の世代までは結婚が決まると男性から女性の家に布が贈られ、その布で妻となる女性がチマチョゴリを仕立てることもありました。仕立て方で裁縫の力量をはかる方もいたらしいです。最近は専門業者さんにおまかせです。

ソン先生
子宝に恵まれ円満な家庭のお母さんたちが集まり、「幸せな家庭になるように」と願いを込めてチマチョゴリを仕立てるのが昔からの風習ですが、最近はお店で作ってもらいますね。

カン先生
最近は気にしませんが、伝統的にはチマチョゴリの色や刺繍には意味があります。
未婚の女性もチマチョゴリを着ることがありますが、その場合は色が変わります。そのため、チマチョゴリの色を見れば、結婚をしているかどうか、また子どもがいるかなどもわかるようになっているんですよ。

組織委員会 まーこ
チマチョゴリにはそのような意味合いがあるのですね!

ソン先生
韓国の伝統衣装を韓服(ハンボク)といいます。
チマチョゴリのチマはスカートの意味、パジチョゴリのパジはパンツの韓国語です。
女性と同じで、お祝いの場や伝統行事で着ることが多いです。

組織委員会 とも、まーこ
チヂミやチマチョゴリから韓国の文化を知ることができました。
貴重なお話をありがとうございました!






日本でも人気のチヂミ料理。雨の日に食べる話を伺ったので、雨の音を聞くとチヂミを思い出しそうですね。
次回2023年3月10日(金曜日)の第二回では、カン先生、ソン先生にアジア競技大会についての印象や愛知・名古屋で開催されることへの思いについて伺います。

第二回 2023年3月10日(金曜日)掲載記事につづく>



「ここで、ひとつに。」インタビュー一覧