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  3. 【第一回】アーチェリー競技との出会い(東京2020オリンピック アーチェリー競技 男子団体 銅メダリスト 武藤弘樹選手)

2023年01月06日

【第一回】アーチェリー競技との出会い(東京2020オリンピック アーチェリー競技 男子団体 銅メダリスト 武藤弘樹選手)

東京2020オリンピック アーチェリー競技男子団体の3位決定戦。
静寂の中、3人目の武藤弘樹選手から放たれた一本の矢が、的にめがけて一直線に向かっていきました。
まだ、記憶に新しいこのシーンに挑んだ武藤選手の集中力に全世界の人々が息を呑みました。
愛知県出身の武藤選手がどのようにアーチェリー競技と出会い、どのように将来を見据えているのかについてお話を伺いました。素顔の武藤選手から、興味深いエピソードやお考えを3回シリーズでお届けします。


※写真撮影時のみマスクを外しています。


 
interviewer
武藤選手は愛知県あま市のご出身。子どもの頃の思い出を教えてください。

武藤選手
思い出すのは田んぼや畑、神社など、田舎の風景です。
セミ捕りをしたり、オタマジャクシを捕まえてカエルになるまで育てるなど、生き物が大好きでした。

interviewer
とても活発な子どもだったんですね(笑い)

武藤選手
はい、家の中でゲームをするより、外で遊ぶことの方が好きな、わんぱくな子どもでした(笑い)
当時はサッカーや野球もやっていました。特にサッカーは保育園から小学1年まで地元クラブに所属していました。

interviewer
その他、習い事はされていましたか?

武藤選手
習字とそろばんに通っていました。
そろばんは中学受験で役立ちましたし、集中して取り組むという点では、アーチェリーにも影響があったかもしれませんね!


 
interviewer
中学受験を経て名古屋市内に通学なさっていましたが、勉強については?

武藤選手
勉強は嫌いではありませんでしたが、受験を意識していたわけではなかったです。
中学受験をするきっかけは、習字とそろばんの入れ替わりで入った学習塾です。その塾の指導で中学受験にチャレンジすることになりました(笑い)
「この中学に絶対入学したい!」というより「受験にチャレンジするなら負けたくない!」という気持ちで挑みました。

interviewer
そうだったんですね!(笑い)
見事合格された中学校でアーチェリーに出会ったのですね?

武藤選手
はい、中学校の部活動でアーチェリーを始めました。
実はその時、アーチェリーという言葉も知りませんでした(笑い)
他にもサッカーやテニス、陸上、弓道などいろいろな部活を見学に行ったのですが、友人に誘われて行ったのが、アーチェリー部でした。


 
interviewer
入部の決め手は?

武藤選手
先輩の矢を射る姿が恰好良く、憧れて入部しました。
また、部活動の雰囲気が良かったのも決め手でした。

interviewer
部活動はどのような雰囲気でしたか?

武藤選手
中・高と一貫だったので約40人規模の部活動でした。
その時は「全国大会に行ければいいな」という目標で取り組んでいました。
アーチェリーに中学生時点で取り組んでいる人口は少ないので、全国大会を狙いやすかったということはありました。


 
interviewer
部活動でのアーチェリーは、どのような要素が楽しいと感じていましたか?

武藤選手
アーチェリーを始めたころは、単純に的の真ん中に当たることが嬉しいと感じていました。
慣れてくると、嬉しいという感覚ではなくなりました(笑い)

interviewer
では、今はどのようなやりがいや楽しみを感じていますか?

武藤選手
アーチェリーはレベルが上がっていくと、技術を磨く以上に自分と向き合う時間が多くなる、心のスポーツだと考えています。
私の場合は緊張した時の思考回路を分析したり、それによって今まで自覚をしていなかった自分を知ることが楽しいと感じます。
競技を通じた様々な局面で「自分ってこんな風に考えるんだな(自身の思考の傾向)」「それならば、こういった気持ちでいればいいんだ(気持ちのコントロール)」と、選手としての自分を高めていくことができます。

Interviewer
武藤選手ご自身で、自分はどのような選手だと?

武藤選手
自分が負けず嫌いな性格だということを知りました(笑い)
「負けたくない」という原動力でこれまで誰よりも練習してきました。


 

これからも自分の力をどうしたら100%引き出せるのか、常に心と向き合ってアーチェリーに取り組んでいきたいと思っています。






地元愛知県で、活発な少年時代を過ごした武藤選手。
進学をきっかけにして出会ったアーチェリー競技。技術とともに、自分と向き合う事でトッププレイヤーへの階段を一気に昇り始めます。
次回2023年1月13日(金曜日)の第二回では、国際大会を通じての経験談や東京2020オリンピックに関するエピソードを伺います。


第二回 2023年1月13日(金曜日)掲載記事につづく>


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